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選挙を目前にして〜1975年の加古里子のことば [読書]

先日、探Q生さんが、本のお話しを楽しそうにされたときに、著者を尋ねたんですけど、
ちょっと忘れてしまったそうで。

でも、内容を伺いますと、それはもうかの加古氏の作品に違いないと確信したのです。
選挙を目前に、氏の素晴らしいことばをみなさんと共有したいと思います。


生涯学習について、
社会教育について、
日本の国づくりについて。

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「科学絵本や科学読物の存在意義は、私たちが真に幸福で豊かな生活を守るためには、
まだかしこさが不足で、それには学校や家庭や社会から学び教えられることと共に、
子ども自身が本を通じて自主的にかしこく育って欲しいとの立場にほかなりません。

 民主主義は、その構成員が衆愚である場合悪平等の社会を現出し、やがて破滅の道をたどります。
しかし、そのひとりひとりが、そうめいさを求めて誠実に努力を積んでいくとき、その社会は、考えの浅い人をまわりの人が助け、こすい人をたしなめつつ、やがてもっと高いよい社会をきずいてゆくことでしょう。」



連載『私の科学絵本・知識絵本覚え書』最終回より
『カタカナのほん』1975年3月号折込



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ぎょぎょぎょっ。
学びが日常生活から切り離されているかもしれない・・・・

そんなお心当たりのある方は、
ぜひ身近なところから探Qの学びを。
従来の視野の狭い学びのイメージを払拭し、創造する学びへ。



入り口は、科学であっても科学でなくても変わらないでしょう。
入り口はいろいろあっても、きっとその行きつく先は同じです。

いつでも、どこでも、だれとでも探Qしましょう。
Qはあちこちにあふれています。
水や空気とおなじくらい・・・
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日本進化論 (SB新書)– 2019/1/8 [読書]

一週間ほど前なんですけど、信号のない交差点。
いつも、殆どの車が止まらずになかなか渡れないところ。

そこで、ようやくタイミングを見計らって渡ろうとしたら、
車が止まってくれるどころか、ブオーンと突っ込んできました。
見ると高齢者の方で、驚いているような様子もなく、衝撃を受けました。


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日本進化論 (SB新書) 新書 – 2019/1/8
落合 陽一 (著)  SBクリエイティブ

良く売れているようなので、ご存知の方も多いと思いますが、
高齢者ドライバーの話しも出ていましたね。

本書は、昨年夏に、ニコニコ生放送で放映された「平成最後の夏期講習」の内容が整理された本です。
動画は現在も、YouTubeで視聴できます。


以下のテーマが6グループに与えられ議論されました。
・「働く」ことへの価値観を変えよう
・超高齢化社会をテクノロジーで解決する
・孤立化した子育てから脱却する
・今の教育は、生きていくために大事なことを教えているか?
・本当に、日本の財源は足りないのか
・人生100年時代の「スポーツ」の役割とは?


6つのテーマは,全て自分ごと、自国ごとですよね。
このようなテーマで、
中高生の皆さんも同様にディスカッションできるととてもいいですね。
おすすめは、財政グループです。

確かなデータの大切さ、事実を把握する重要性を理解すること。
国民の1人として、全ての国民が自国の一員としての責任と義務を負うこと。
財政のこと、社会福祉のこと、労働のこと、このような実際に社会に出たときにとても大切なことって
問題が自分に降り掛かって、なんとかしようともがく時点まで殆ど学ぶ機会がないのです。
しかし、変な話し、自分から情報を狩りに行かないと、どこからも降ってこない情報たちです。


ほんとうに皮肉なことですが、

大事なことは隠されてしまいがちです。





本には、データが豊富に載せてあるので、
例えば、いくつかのデータを見て、そこから読み取り、解釈をし、自分の意見をまとめる、
そういったトレーニングにも活用できるのではないでしょうか。



昨年の全国学力テストでも、
小学6年生も、中学3年生も、複数の情報源から情報を抽出し、
要約することが課題としてあがっていました。

中学生さんたちに見られる一般的な傾向は、理科や社会の問題の中で、
記述式の問題に苦労されることです。

すなわち、理由や原因、根拠を自分で見出して答えるもの。
グラフや表を見て、自分で分析する必要があるもの。

このような問題に苦戦される子ども達が非常に多いです。





例えば、この中で、高齢化社会のグループは、高齢者ドライバーの問題を取り上げていました。
具体的なテーマで、全ての人々に関わる問題、文字通り自分ごとです。
高齢者の問題ではなく、日本の問題。そして、ゆくゆくは日本の後を追う高齢化の進む国々の、
世界の問題、人類の問題なのですね。


だからといって、免許返納すればよいかというと、地方は車がないと生活できない人が多いです。
バスも本数が少なすぎますしね。

本書には、都道府県別の高齢者の車免許返納率のグラフが掲載されていましたが、
岐阜県は最も返納率が低いグループに属しているようです。


社会全体の問題、身近な問題、決して他人事ではない切実な問題。


子ども達の学びは日常生活そのもの、生きることそのもの。

そういうところで、

地に足つけて、リアルな問題を扱うリアルな学びにしたいものです。




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「禅学への道」 鈴木 大拙 (著), 坂本 弘 (翻訳) [読書]

禅学への道 – 2003/10/1  鈴木 大拙 (著), 坂本 弘 (翻訳)

ちょこっと手前に突き出ていた本。

戦前、英国で出版し今日まで海外で最も広く読まれてきた禅の入門書。
英文原文と日本語訳が同時収録されている点が特徴。


禅の世界は、遠く高いところにある存在だが、
「学」という字と、「道」という字がキラリと光り、ヒントが得られそうな予感。


グローバルの時代だし、
禅のこと、ちょっと説明して?なんていつ言われるか分からない。
そういえば、ドイツでそんなことがあった。
一緒のテーブルに座って食事をしてくれた人にお気に入りの曲を聴いてもらって、
それから対話したことから始まり・・・スピリット的なお話に。

禅はZENでそのまま通じるけれど、それからは、果たして・・・
知っているとは到底言えない深遠な世界。未知の世界。



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原文は戦前に書かれたもので、序にも後に書かれた作品を読んで欲しいと記されており、
より新しい著作と照らし合わせる必要があるのだが、
英語と日本語で両者のニュアンスの違いを楽しめるところがとても良かった。



大変、畏れ多いが、
探Qの学びの目指すところに、確かに大きなヒントを与えてくれるものがあるなあなんて。


本当に大切なことは他人に直接教えられないが、
日常の基本の一つ一つを大切にする中で、
人へ思惟の機会を提供する機会を増やすことは外部からできる。


世の中には、論理で乗り越えられないものごとも多い。
論理を超えた論理の構築、知を超えた智を創造することが鍵。

それは、人から人へ言葉で直接説明はできない智だけど、
公案などを用いて、学びの方向性を指し示すこと、
気づきに向かわせることは、は他人に対してもできる。



子どもたちとの探Qの学びの道は、
禅的な側面もあるのかなと、改めて禅の世界が新鮮に映り魅かれた次第。


ほんとうの学び、本当に大切なことは、本人が自ら体験し、そこから体得するしかない。
しかし、気づきを導くような体験の機会をできるだけ、増やすように助けるということはできる。
子どもたちの発達の最近接領域に常に注意を払いつつ、その境界に寄り添うことはできる。


探Qの道、これからも探Qし続け、探究への道、これからも探究していく。




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◆鈴木大拙
20世紀「禅」を世界に紹介し、東洋の英知として西欧知識人に深い感銘を与えた、仏教の大思想家。
著書約100冊の内23冊が、英文。
哲学者、梅原猛氏 (以前、ブログでも紹介)は、「近代日本最大の仏教学者」と評価した。
戦後は、オックスフォード、コロムビア、ハーバード大学などで仏教哲学を講じた。
1963年にノーベル平和賞の候補に選出された。
「終生無二の友」は、世界に誇る哲学者、西田幾多郎。
日野原重明医師 (以前、ブログでも紹介)が晩年の主治医で、その最期も看取った。


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『「日本人」は変化しているのか: 価値観・ソーシャルネットワーク・民主主義』 [読書]

『「日本人」は変化しているのか: 価値観・ソーシャルネットワーク・民主主義 』
2018/1/23   池田 謙一 (著)

2009年度から5年間の研究成果が整理されています。
興味深いデータがいくつもあり、示唆に富む研究成果です。
おおいに楽しめた一冊です。

しごと柄、どうしても若者の心理に注目してしまうので、
最も興味深かったのは、第8章です。
個人的に最も衝撃的であったデータは、221頁の図7です。

ネタバレになるので、これ以上言及しませんが、
確かに、「若者は信頼できなくなって来ている」
(一般的信頼も、制度信頼もいずれもです・・・)
民主主義への強い支持も若年層ほど低いです。


そのような感覚は随分前から肌で感じていましたが、
このようなグラフを改めて突付けられると、若者の心の叫びが聞こえてくるようです。


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例えばこんな読み方は、いかがでしょうか。

予想されうる仮説が予め示されていることが多いので、
これらの最初の文章は読まず、まず最初に、データを見る。
そして、自分なりにあれこれ思考を巡らし、マイ仮説を打ち出す。
マイ仮説が当たっているかどうかを読み進めながら確認していく。


沢山のデータが出てきますが、これら全てのデータを繋ぎ合わせて行く作業によって、
きっと、あなたにとっての"The 日本人"がこれまで以上にクッキリと浮かび上がってくるでしょう。

それは、読者ごとに異なる日本人像かもしれません。
しかしながら、少なくとも、あなたにとってのこれまでの日本人像は、この本を読まれる日を境に
きっと変わることでしょう。


データの解釈は一通りではありませんし、明確な結論が得られないものもありそうです。
その辺りは、読者の考察に委ねられているとポジティブに受け取られるといかがでしょうか。


2016年はポピュリズムに注目が集まり、ソーシャルメディアの政治観への影響力は、大変興味深いところですが、当時のデータでは不十分なところも多く、データ分析&解釈が非常に難しいようです。
このあたりは、今後の課題であるようです。





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10歳からの民主主義レッスン [読書]

10歳からの民主主義レッスン 2009/2/18
サッサ ブーレグレーン (著)
明石書店

この分野での本としては、大変貴重な良書だと思います。

この本の生まれた国、スウェーデンは、
民主主義ランキングで常に上位に位置し、
他の世代と変わらないぐらい若者の投票率も高いことが知られています。

政治リテラシー、民主主義リテラシーの差がこんなにも・・
政治と若者の距離が二国間では雲泥の差があること。
これがこの本を読むとよりいっそうハッキリとします。



早くも10歳でこのようにしっかりと教育をする国。
そんな国がこの世界に確かに存在するのです。


日本ではいかがでしょうか。
この本を読める10歳の子ども達は一体どれだけいるでしょうか。
残念ながら、ほとんどいないのではないかと・・・
18歳でもどうでしょうか・・・

それだけの差が、2国間には確かにあるようです。

加えて、
このままではいけないという認識を、
どれくらいの大人が持ちあわせているのでしょうか。



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教育の力って、スゴいと思いませんか。

一人一人の人間。
一人でできることは知れているかもしれないけれども、
人間同士がつながることができれば、
これが偉大な力を産み、
ものごとを為し得る、

ゆくゆくは国を変える、

そう思います。

自分を信じる。
他人を信じる。
人と人とのつながりを信じる。
つながりをつなげていけると信じる。

つながりの連鎖のみが変革を可能にするのではないでしょうか。


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家庭、友人同士、学校、地域の学び、諸々。
いつでもどこでも学びの機会はあるものとはいえ、

そのタネがなければ始りませんよね。
たった一粒でも・・・

ほんとうの民主主義を追究する国々、
ほんとうの民主主義を教育する学校、

そこでは、どのようにしているのか。

それは、実際に、学校の中で徹底的に実践するのみ。
グループ会議、
クラス会議、
学校全体での全校集会もそうです。

自治です。
教師と子ども達に格差は、なく、すべての人が一人一票をもち、学校の物事を決めて行きます。
同等に扱われます。教師にもおかしな言動があれば、子ども達から批判を受け姿勢をただされるのです。
安全な場で、対話し、議論し、より良い学校運営を求め、改善改革をくり返します。
それが伝統になっています。




政治・道徳の分野に関して、
人々の間でもっと安心して対話できる国にならないものでしょうか。


これらの分野は、とりわけ思想、信条、生き様、人間観、人生観の根幹に近いところですので、
各人の価値観が否応なしにさらけ出されます。

たしかに、学校でも取り扱いが難しいと言えば難しいのかもしれません。

教師の人間性が丸裸になるからです。
学校の人間観も、国家観も丸裸になるからです。

自分自身の内面を曝け出せる覚悟がある人間がどれだけ存在するのか。
安心安全に意見交換、平和的に対話できる人的環境がそれだけ存在するのか。

公的な教育現場では、どうしても敬遠されがちな領域です。
おそらく、教科化された道徳の授業もそのような側面があるでしょう。
なにしろ、教師が子ども達と対等の人間として対話できないしくみなのですから・・・

こういうとき、書籍が威力を発揮するのではないでしょうか。
個人的な思想。信条は極力おさえつつも、
システムとしてシンプルに政治参加の重要性を伝える良書の存在の有無です。

「10歳からの民主主義レッスン」

本書のような、シンプルな本。
大事なのは、子ども達に伝えたいことは、
諦めることや、無関心を勧めるのではなく、行動することの大切さです。


行動すること、行動に移して変えることを勇気づける本です。



大人が政治について語らない環境で、子どもはどうやって政治を学ぶのでしょうか。
大人が選挙に行かずして、どうやって選挙に行くという行動を起こせるでしょうか。


選挙に無関心な人たちに囲まれていたならば、自ずと・・・・・
「選挙って何?」「選挙なんて知らない」「自分には関係ないっ」などと。

自分が体も心もおいている国のことなのに、です。

家庭で、どれだけ話題にのぼるのか、
学校で、どれだけ学べるのか、
友だちと、どれだけ話せるのか、
地域の学びで、こういう分野の話題がのぼる機会があるのか、


どこかで、一粒のタネに出逢えば、
子ども達は自ら考え行動できる大人になれるのではないでしょうか。

自ら考え行動できる人間になるためには、安心して対話できる仲間が必要です。
理想を描ける社会が必要です。


自分の存在する国のことを考え、政治に参加すると言う意識を持ち続けられる
考え直す機会があれば、変わりうる、そう思います。
そういうときに、
政治や民主主義を学ぶ良い書籍があれば、随分大きな助けになるのではないかと思います。




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若者の政治離れ。

そんな中、選挙権を得た若者たちから聞こえるのは、以下のようなものだと言います。
「一体、選挙って何だろう」
「政治について知らないことが多すぎる・・・」
「誰に入れたらいいのかさっぱり分からない・・・」
「自分の1票なんて大したことないか」
「望みの対象がないから、行かなくていいや」




悲しい数字ですが・・・

*古いデータで恐縮です。
ぜひご興味ある方は最新のデータをご確認願います。

日本の若者の投票率の低さは・・・
日本の18~24歳の投票率は32.6% (29カ国中最下位。加盟国平均65.0%) (OECD,2016年

例えば、2017年の衆議院選挙、日本の若者の投票率32.6% (OECD最下位)


一方のスウェーデン
2014年の総選挙、
30歳以下の投票率は81%、全世代の投票率(86%)とほとんど差なし!!

「一票の力を信じています。」
「友だちと政治について、選挙についてよく話します」
「私達の若い世代が社会を変えて行きます」

至る所で、大半の若者たちのこのような積極的な声が聞かれると言います。
政治や選挙と若者の距離が非常に近いのですね。

おそらく、
政治家たちが、国民の声に忠実に耳を傾け、期待に応えているということと、
若者たちもにも、自国をよりよくするのは権利であると同時に義務であると言う高い意識があるということ。これらの両輪が回り続け、ポジティブフィードバックが機能しているのでしょう。


国民の意識と、政治家達の意識。

まずは、一人一人の第一歩から。
自分について学ぶ。

自分の国について学ぶ。
人から、本から、経験から学ぶ。

学び、行動する。

政治を他人事にせず、貴重な一人一票を活かす。
国の一員であるという意識を持つ。

10歳からの民主主義レッスン。
子ども時代から、大事な学びを、ぜひしっかりと!!


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◆この分野のご専門の先生方へお願いです。
ぜひ、青少年向け、小学生向けにもっとこの分野の良書を出版いただきたいです。

◆専門家の方でなくとも、政治、民主主義、主権者教育に詳しい先生方へお願いです。
小中学生用の良書があれば、ぜひご紹介いただきたいです。
洋書でもかまいません。

どうぞ宜しくお願いいたします。


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12歳から大人まで政治の基礎の基礎がよくわかる本 [読書]

12歳から大人まで政治の基礎の基礎がよくわかる本
2010/7/18 瀧澤 中 (著)


政治のこと、選挙のことを上手に説明されている書籍を探していて。
外国の邦訳版ではよい本に出逢えた一方で、日本の書籍にはなかなか出逢えていなかった。


子ども達にも分かりやすく説明されていて、とっつきやすいもの。
政治に興味を持てなくて、選挙に行かない若者にとっても読進められそうな本。

うーん。
やはり、
諸外国に比べて、一般の人や子ども達も読みやすいものが少ないのではないかーー。
池上氏ばかりに頼りすぎていないかーー。

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そんなところに、見つけたのがこちら。
12歳には、さらにとっつきやすい一冊が必要かもしれないけど、14歳なら確かにいけそう。

大変スッキリと簡潔に記載されており、
容易に理解できる様な工夫がなされていた。


政治に対する著者自身の考えは極力抑えられていて、
政治の基礎の基礎を、冷静に伝えることに専念されていた。

こちらを読んで、政治、選挙に関心が高まればいいなあと思う。
もう一歩進めて学べるような本はわりとあるように思うので、まずは、この一冊か。



大人でも、政治や選挙の基礎の基礎から確認したい、
そんな人には、けっこう良いかもしれない。

タイトル通りで、裏切らない良書。





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アイデアはどこからやってくる? (14歳の世渡り術) [読書]

子ども時代の原体験の探Qの続きです。


子ども向けに書かれた本ですが、
岩井氏の本読んだことないなあ、と思ったもので今回はこちらを。

アイデアはどこからやってくる? (14歳の世渡り術) – 2010/6/11
岩井 俊雄 (著)


著者の岩井 俊雄氏は、
日本のメディアアーティストの草分け的存在で,
たしか、日本で一番始めにこの肩書きを名乗られた方です。
数々の独創的な作品を創られていますね。

お子様なら、縦に開いて読み進めて行く絵本『100かいだてのいえ』を思い浮かべられるでしょう。

14歳向けの本ではありますが、
第五章の”アイデアは子どもが教えてくれる”を興味深く読みました。

大学卒業前に製作された受賞作品「時間層」の創作過程で、
テレビをストロボに使うアイデアは、
扇風機の羽根越しにテレビの画面がチラチラ見えた子ども時代の記憶がふと思い出されたことによるそうです。自分の中に深く刻まれていたことが、アイデアのひらめきとして突如出現しました。

幼少の頃は、父親と色々なものを分解して遊んだそうです。
小学三年生頃には、母親からおもちゃ買いません宣言が出て、欲しかったら自分でつくりなさい、と。
この父母の教育方針が非常に大きいと感じました。
絶妙のバランス感覚での両親の協働が功を奏したのではないかと。
その時期も、絶妙ではないかと思うんです。

小学3年生頃までは、おもちゃや、図鑑等を与えておいて、そしてそこから全力でアウトプットの方向性に持って行くという・・・
(後だしじゃんけんではありますけれど)ご両親のその測ったような緻密な計算に脱帽です。


テレビのスピーカーから取り出した大きな磁石をテレビ画面に近づけて画像をゆがめて遊んでいたら、
色がズレたまま戻らなくなってしばらくの間、治らなかったという苦い経験も、
同時に面白い現象として、その体験が強く記憶に刻まれたとのことです。


もしかしたら、
氏のキーワードである、
"インタラクティブな映像作品"の第一号が、子どもの頃に創った
この巨大磁石を使った映像作品だったのかもしれませんね。

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子ども時代の強烈な発見や体験は、たった一度であっても
エピソード記憶として、しっかりと記憶に刻み込まれます。


ポイントは、
驚き、感動、意外性などから生まれる、感情のダイナミックな動きでしょう!
そして、エピソード体験の特徴は、通常の学習のように反復、復習を必要としないのです!

ふつうではない、感情が揺さぶられる体験の記憶が、血となりまた、知となるのでしょう。



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John Hattieのメタ分析『Visible Learning for Teachers)』 [読書]

John Hattieの『Visible Learning for Teachers)』の訳書。

『学習に何が最も効果的か』、原田信之 訳者代表 あいり出版、2017。

学校教育者は言うまでもなく、学校以外の教育関係者にも必読の書だと思います。
とりわけ、これから教員になられる学生さんに読んでいただきたいです。


これまで、日本以外でも、以下の言語に訳されており、世界各国の教育界で読まれています。

ドイツ語、
中国語、
デンマーク語、
スウェーデン語、
ノルウェー語、
日本語、
フランス語、
イタリア語、

(現在は、もっと増えているかもしれませんね。)


生徒の学習にとって、学校教育における膨大な数の要因のうち、
何が決定的な性質か、生徒の学習へのインパクトはなにか、
種々の要因が生徒の学習の到達度に与える影響をメタ分析したデータをまとめたものです。


全て、鵜呑みにするのではなく、教師一人一人が実践とこの膨大なメタ分析結果と比較分析し、
さらなる考察をすることこそ重要ではないでしょうか?

データを活かしつつ、実践の現場を見つめ直し、より高い学習効果を生み出すには、
どのように改善すべきかを追究していきたいですね。

実践の中で得られたデータと照らし合わせていますが、大変興味深い知見が得られました。
そこから考察を深める、さらに重要な気づきが得られること間違いなしです。




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『心理学が描くリスクの世界 第3版:行動的意思決定入門』 [読書]

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意思決定の理論。



人生は意思決定、行動選択の連続といえる。
誰もがそれぞれ、絶え間なく、自分自身にとってベストな選択を探しているはず?!

今回は、まず大人の研究成果をおさえておこう。
そんなわけでこの分野をざっと見通すために読んだ書がこちら。

『心理学が描くリスクの世界 第3版:行動的意思決定入門』 単行本 – 2018/1/23
広田 すみれ (著, 編集), 増田 真也 (著, 編集), 坂上 貴之 (著, 編集)


本書は、大人の心理学だけれど、
基本的なところをおさえられたので、かなりスッキリした気分。
心理学的アプローチにより得られた意思決定多くの興味深い実験結果が紹介されていた。

大変読みやすく、実験に使われた問題や例題も豊富に掲載されているので、
クイズに挑戦する感覚で楽しめると思う。

クイズを楽しめるのと同時に、これまで知らなかった世界に出会える。
ああ、そうだったのか・・・これは意外!!
なるほど、そういうことね!!
人の心理って摩訶不思議なしくみね!
合理的思考ばかりが言い訳じゃない!
などと、
こちらの分野の専門家でなければ、少なくともどこかのページで驚けること間違いない。

おまけ。
若い女の子は、"私のどこが好きっ?"と彼に尋ねない方が賢明かもしれない。



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個人の意思決定ももちろん面白いのだけど、集団での意思決定はさらに興味深く思える。
集団の意思決定、集団の課題解決、同調なども興味深い。

同調の結果は、こんなにも・・・?
にわかに信じられないほど、高い比率。
被験者じゃないから思い切って言ってしまおう。
もっと、しっかり自分を持って、自分の考えを貫いて!!



こうなると、やはり小中学生の子ども達の集団としての心理がきになるところ。

探Q舎の学び。
一人の場合は、比較的シンプルなのだけれど、二人以上になると授業が格段に複雑な展開を見せる。
まあ、それは当然なのだが・・・・・(何算なのかはわからない。)
ただ、それは単なる1+1ではないことだけは確か。

子ども達にも、大人達の世界同様、おそらく複雑な集団心理が働いているのだろう。
協同的な学びといいつつ、一人一人が手を抜いてしまったらそれはそれは大変。
大人の世界よりも協同が上手であってくれることを祈る。

アクティブラーニングの成功の鍵は、この辺りにあるのではないか。



子ども達の世界での、集団の意思決定、集団の課題解決、同調、ピアプレッシャーなども興味深い。
ぜひ、最新の知見を入手しなければ・・・

探究型の学びの中での子ども達の心理の探究は、こちらの探Qテーマでもある。




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『教育思想の50人 』 [読書]

『教育思想の50人』 2012/10/24   青土社
リオラ・ブレスラー (著), デイヴィッド・E・クーパー (著), ジョイ・パーマー (著), 広岡義之 (翻訳),
塩見剛一 (翻訳)

現代の教育思想家50人の思想、理念、実践が紹介されている。
思想構築へ影響を与えたであろう生い立ちやバックグラウンドも、
コンパクトにまとめて情報提供されており、入門書として読みやすく親切な構成となっている。

他の教育思想の書籍には取り上げられていない現代哲学者に関しても、教育の視点から考察されており、
有用である。そこまでメジャーではない最近の哲学者の教育思想も概観できる。
いま、はやりの道徳教育に関しても重要な論説がある。
教育関係者はこれくらいは知っておきたいところ。


ただし、オーソドックスな概論なので、
原著とは解釈が異なる場合もあるような印象があるので注意を要する。
入門書として使う方法、あるいは、さらっとおさらいするために読むのが良いだろう。

この50人の思想を大枠につかんだ上で、興味ある人物に関してさらに掘り下げるための
文献リストが整理されており、使い勝手よく編集されている。

ただ、こちらは第二巻なのだが、なぜか第一巻は和訳されていない。
教授の先生方、ぜひ、第一巻もはやいところ和訳してほしい。


ぜひ、日本の教育のために。





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