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言葉に対する感受性 [探Q舎]

言葉に対する感受性について。


■1.下線部って何て読む?

なじみ深い言葉でさえ・・・


教育関係者さんたちのお話しによると、
"下線部"の読み方を知らない子ども達(中学生)がかなりいるとのことです。

シタセンブ
ゲセンブ
などといったように・・・

こちらの感覚では、そのような読み方ですと、
非常にゴロが悪いわけで気持ちが悪くて仕方ないのです。
この"語呂がいい、語呂が悪い"というからだが感じる感覚が鈍くなっているのではないでしょうか。
すなわち、"五感力の低下"が原因ではないかと思うのです。


国、数、理、社、英、教科を選ばず、学校の授業やテストにおいて、
「下線部における・・・」というような使われ方で頻出する言葉にも関わらずです。

これは一体、どういうことを意味するのでしょうか。



・授業や協同学習の中で、代表の誰かが問題を読む機会というものがないのでは?
・どこかで誰かと問題を共有する機会があればすぐに自分の間違いに気づくのでは?
・一度でも他人の読みに耳を傾ければ、自分の間違いに気づくのでは?
・誰かが間違いを指摘してくれて、正しい読み方を教えてくれる機会がなかったのでは?


正しい読み方を知らずに、これまでずっと間違って読んで来たということは、
誰かが"下線部"を正しく読むのを聞いたことがないか、
そのような機会があったとしても聞き逃していたということなのでしょう。


言葉のリズム、テンポに対する感受性の鈍化。
言葉そのものを味わう機会の減少。
言葉そのものへの愛情や興味の低下。
はたまた、日本語らしい日本語と接する機会がきわめて稀なのか。


大変残念なことですが、認めたくない事実として、
美しく正しい日本語が日本から消えつつあるということなのでしょう。

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■2.YesかNoしか表現できなくなっている?

日本語の奥深い表現法が忘れ去られている・・・

これまた、別の教育関係者さんのお話しです。

雨が降る、降らないの2通りの表現しか知らないというんです。

"しとしと雨が降る"、という表現が理解できない子ども達。
その"しとしと雨が降る"というのが子ども達にとっては
どのような雨なのかが全く分からないというのです。
その衝撃的な出来事に直面された先生は、授業の一コマをフルに使って、
しとしと降る雨を子ども達と一緒に眺められたとのことです。素晴らしいと思いました。

"雨が降っている"という表現に形容詞や副詞を添えることなく、
降る、降らない (Yes/No)の2択で簡潔に表現しきってしまうとはあまりに情緒にかけます。

その、"情緒"という言葉すら死語になりつつあるのでしょう。
情緒とは何か、立ち止まって考えてみませんか。




ますます、日本語に対する感受性が鈍い時代に・・・

いたるところで多用されている形容詞ってどんなものが浮かびますか?
もしかすると、このような言葉でしょうか。
"スゴい"、"ヤバイ"、ウザい、メタい。

どんなことも、ついついお手軽言葉で、繊細な表現を避けて、ひとくくりに済ませてしまうとか。



ぜひ、お家で日本語探Qしてみてください。
雨を表現する言葉はあるでしょうか。
雲の名前はどれだけあるでしょうか。



言葉に対する感受性を磨く。
これは、日本語を使って思考する日本人にとっては、
やはり日本語そのものを深く探究することでしかできないことでしょう。

微妙なニュアンスを伝えることのできる日本語、


自分自身も含めて子ども達と一緒に、
日本語をじっくり見直したい、味わいたいと強く願っています。


ほんの少しの読み間違いだ、細かい指摘だ、そうお考えの方もいらっしゃるかもしれません。

日常生活の中で、たとえ漢字を正しく読めなくても、危機的な状況にはならないかもしれません。
そんな細かいこと、大きな問題ではないよね、と思う方もいらっしゃるかもしれません。


しかしながら、このような言葉に関する感受性の鈍さが徐々に山積し、
やがては思考力の弱体化を生むように思われます。
話す立場、聴く立場、読む立場、書く立場、いかなる立場においても、
言葉遣いは思考のみならず、私達の人格と密接な関係にあるだろうと・・・

少なくとも言葉に対する感受性を、とりわけ日本語に対する感受性を磨こうとする努力は失わずにいたい。日本初の近代的国語辞典、"言海"の通り、言葉は海のようなもの。

海が浅く、狭まってしまうと、やがてどうなるかについては自明です。

言葉、
思考、
そして、

情緒。

人間。







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