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『地球歳時記 ブロンズ新社』 [読書]

『地球歳時記 ブロンズ新社』
ちきゅうのうた、 vol7
がっこうのうた、vol11
ゆめのうた、vol13
の3冊です。


世界一短い詩、ハイクを世界数十カ国の小さな子ども達が詠んでいます。
毎回、それぞれのテーマを設定して募集されるようで、絵と共にハイク作品が載っています。


それぞれのお国柄が出ていて、興味深かったです。
国民性って面白いですね。
ハイクにも、絵にも、何となく"その国らしさ"がにじみ出ており、国名を伏せられていても
どこの国のお子様の作品か、結構当てられそうなぐらいです。

勝手きままな印象ですが、ざっとこんな感じでしょうか・・・
ほんと勝手な印象ですけどね。

ドイツは、年齢のわりにとても落ち着いていてどこか哲学的、絵の雰囲気も同様
アルメニアは、妙にロマンチック、絵も幻想的で可憐な色遣い
中国は、やはり、The 漢詩 ! だし、絵も、The 中国 ! 一目瞭然
ニュージーランドやオーストラリアは、開放的で視界が広く色鮮やか
フランスは、オシャレな表現上手でしょう?というが自覚あり
カナダは、安定した日常の幸福感が語られている、現実を素直に詠む傾向
インドは、普段から宇宙的な世界観で世界をみている
シンガポールは、学校の勉強が厳しいのか、将来を夢みている?
ロシアは、生き物を擬人化するのがお好みのよう

ハイクも、それに付随した絵も、それはそれは高い表現力で、
思わずうなってしまう作品にも出会いました。

絵とセットになっているので、とても味わい深いです。
素晴らしい作品に癒されました。

やはり、子ども達の力って偉大ですね。
観察力、創造力、表現力・・・はんぱないです。




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『考える花』と『感じる花』スティーブン・バックマン著 築地書館 2017 [読書]

上巻の『考える花』と下巻の『感じる花』スティーブン・バックマン著 築地書館 2017

2冊並んで、美しい紫と赤の花の表紙が目に留まり、
その思わせぶりなタイトルにひかれ・・・

とりわけ、タイトルがとってもわたし好みで、これはもう読むしか選択肢がありませんでした。
というわけで早速読んでみました。

著者、スティーブン・バックマンは昆虫学者、送粉生態学者、花と花粉媒介者の研究者。
アリゾナ大学の昆虫学科と、生態学・進化生物学科の教授です。

原書は一巻で、『The Reason for Flowers』となっています。

花の世界を様々な視点からふかーくとことん探究されています。
実は、こんなにもしたたかだった花たち?
彼らの戦略は非常に緻密で精巧なものだった!!

知られざる花の世界が、生態学者によって、これでもかこれでもかと暴かれていきます。
専門の生態学、昆虫学、自然科学的、生物の進化など側面だけでなく、
文化人類学的、歴史学、宗教学な側面からも丁寧に調べられており、
ありとあらゆる角度から、そして時間も過去まで歴史を遡って花を大解剖したものです。
歴史、分化、芸術、医療、食事などと花の関わりをそれぞれおもしろおかしく示されていました。

例えば、こんな感じの内容です。

花びらと花粉粒は弱い、一般にはマイナスの電荷を帯びているんだそうです。
(詳細はとっても面白いのでお楽しみに、ネタバレなしでいきます)

花の登場の歴史が徹底研究されていたり、
食べる花トップ10や食べてはいけない花まで丁寧にリストアップされていたり、
サブリミナルの花の匂いの研究紹介がされていたり、
青い花から黒い花まで徹底リサーチされていたり、、、
まだまだ続きます。

どちらか一巻だけでも読める構成です。
さらに、一人一人、興味のあるセクションだけ選んで読める構成になっていました。
個人的には、やはりご専門の分野の記述が多い上巻の『考える花』の方に軍配です。
最も興味深い内容が多くありました。


ほんとうに多様な側面からの、花の探Qでした。
久しぶりに、読んで良かった!!と思えた、いちおしの良書です。
2016年の著書なので内容も新しく、大満足です。

こんなに視野の広い素晴らしい本を書く教授ってなかなかいないのではないでしょうか?
研究室では普段いったいどんな感じなんでしょうか。
授業もきっととても面白いだろうなあ、なんて想像してしまいました。
どこかに映像が落ちていないか探してみることにしましょう。



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超AI時代の生存戦略 落合陽一 大和書房 [読書]

「超AI時代の生存戦略」 落合陽一 大和書房 2017

落合陽一 氏
日本の研究者、大学教員、博士(学際情報学)、メディアアーティスト、実業家。
筑波大学 学長補佐・図書館情報メディア系助教 デジタルネイチャー研究室を主宰。
名前の由来はプラスとマイナスらしいです。
なんと素敵なお名前なんでしょう。


しかし、驚いたことには、1987年生まれ、まだ29歳、30歳です。
独創的でこれからの時代の研究テーマ、デジタルネイチャー研究にも大いに興味をそそられますが、
一体どんなお方なんだろうっていう人物への強い興味を抱きまして、

今回、著書を読んでみました。

研究者で研究室を主宰し、先鋭のアーティストであり、
スーパークリエイターであり、学長補佐であり、会社経営まで。
いくつもの顔を持ちながら、一体どのような日々をお過ごしなのでしょうか。
日々のスケジュール管理はPCと秘書さんにお任せだそうです。

本の中では、
これからの時代を生き残るために、
ワークライフバランスを終えて、
ワーク”アズ"ライフを始めよう。
と後者の世界観への切り替えを提唱されていました。

他に、重要な視点として、
信仰心 (宗教ではなく、自分は何を信じるかということ、趣味性など。


"遊び"の重要性についてもかなりの頁をさいて書かれていました。
非常に興味深い内容でした。

現在、共に学んでいる6歳から11歳の子どもたちの立場になって、
読んでいました。
そうすると、彼、彼女たちが、最も心身ともに成長するこの大事な、
いま、この時期をどのように過ごすとよいか、
徐々に整理されていきました。

もちろん自分たち自身にとっても、
あるところではマインドセットの切り替えを迫られるわけですが、
彼ら、彼女らは、はじめから近未来型の攻めのマインドセットを容易に選択しうるのです。

一月程前に考えていた内容が、今回の読書でより鮮明な問題提起となり、
思考の整理が随分スムーズになりました。
教育分野にも適用できる大切な内容がありました。

p167-169、子育てに関する内容
「この子は何をすれば喜ぶのか?」
「勝手にやるまでのお膳立て」
全く同感です。
探Q舎の方針とピタリと一致、同じ意見です。

読んでみて良かった一冊です。





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「ことばと思考」今井むつみ [読書]

「ことばと思考」  今井むつみ   岩波新書1278 2010年

先日の「学びとは何か」に引き続き、今井氏の著書です。
こちらも大変面白い内容でした。
ことばに対する深い洞察がきらりと光ります。


異なる言語の話者は、世界を異なる仕方で見ているかという問いは、非常に興味深いテーマでした。

色の名前が、明るい色 と暗い色の2つのみしかない言語。
数字が、1と2しかない言語。

言語は認識にもたらすもの。
言語情報は記憶をゆがめる。

などなど。

人間の世界観への言語がもたらす影響についての奥深い探究を、
最初から最後までずーっと楽しめる内容でした。

子どもたちの発達、言語の獲得についての部分は、
子どもたちと向き合い、彼らの人生の貴重な時期を共有する一人として心引き締めて読みました。

言語の探究は、
決して、ただ、純粋に学問として楽しむだけではなく、
探Q舎における実践として活きたものにしていくための、最重要の探究分野の根幹の一つです。




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『ポケットのはらうた』くどうなおこ 童話屋 [読書]

『ポケットのはらうた』くどうなおこ 詩 ほてはまたかし 画 童話屋

普通の大きさの本たちに囲まれた、
ひときわミニサイズの本が一冊目にとまり、サッと手に取った。
表紙には、やんちゃそうだけど笑ってるかわいい黒光りのカマキリ。
赤と緑のきれいな色合いの間に存在感を示していた。
ときには、癒し系もいいかもしれない。

教材開発のために、何か、良いアイデアがもらえるかもしれない。


内容は、
風、木、鳥、虫など、それぞれが主人公の詩の競演だった。
けやき、かたつむり、かまきり、ふくろう、無生物も生物もひっくるめて、
一字一字にまでとことんこだわって、詩が編まれていることに気づく。

個性的なキャラクターぞろいで、癒された。
そっか、あの粋な表紙で存在感を放っていたカマキリは、かまきりりゅうじだったのか。
おれは、○○だぜ、と連発するかなりやんちゃなキャラだったことが判明した。
さらに、後には、甘ったれで照れ屋さんでもあるらしいことが判明した。
なかなか、複雑な心の持ち主の模様。


ほてはまたかしの画とのコラボレーションがこれまた素晴らしい。

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のはらうたの仲間たち、みんな個性的ですてき。
その中で、個人的に、特にいいなあっすてきねえって感じたのは、以下の作品。

p8、かぜみつるさん、「「し」をかくひ」
p34、からすえいぞうさん、「ひかるもの」
p48、うさぎふたごさん、「おしらせ」
p60、いけしずこさん、「えがお」
p70, にじひめこさん、「おいわい」
p94、こぶたはなこさん、「こうきしん」

p104、おけらりょうたさん、「おやすみ」








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「学びとは何かー探究人になるために」 今井むつみ 岩波新書 [読書]

以前、ブログでご紹介させていただいたこともある今井むつみ先生。
今回は先生の著書のご紹介です。


八月には、翻訳された新書「科学が教える、子育て成功への道」が出ましたが、
こちらの本を読んでみるまでに、先に整理しておきたくて。


原点に立ち返り、
学びとは何か、
知識とは何か、
熟達とは何か、
(ほんとうは、生きるとは何か、まで)

夏にかなりの情報を整理したつもりでいたのですが、
また、新たな方々とお話しさせていただく機会をしばしばいただくようになり、
これらのことをもう一度整理したいと考えていました。
まさに生きた知識のシステムを交通整理しておきたいという思いがあり、
急いで読みたくなったのが、こちらの本でした。

さすが、語彙の習得の専門家の著書、ひとつひとつの言葉について丁寧に明確に定義づけられ、
言葉、言語に対して厳格かつ真摯な姿勢がひしひしと感じられました。
記憶を4つの型に分類したり、直観を3パターンに分けて丁寧に説明がなされていたり、
タイトル通り、自ら探究人としてお手本を示すように、
これでもかこれでもかと、とことん探究を実践されています。
探究好きな方は、間違いなく喜んでしまうと思います。


記憶とは、
知識とは、
熟達とは、
直観とは、
才能とは、
天才とは、
創造性とは。


学びとは何か、について真正面から挑んでいるとても清々しい作品です。
段階を追って、丁寧に読み解かれており、
これまでの学びに関する知識のシステムを、スッキリと再編成できました。

最終章の"探究人を育てる"
の内容に関しても、これまでの自身の体験から、感じていたことではあるのですが、
著者のお考えに全く同感します。
せめて、最終章だけでも、子育て中の方に、ぜひ読んで頂きたいです。



ほんとうの知識とは、ほんとうの学びとは、何か、
改めて問い直したい人におすすめの書です。

文章も、内容の構成も美しくシンプルです。
理解しやすいように工夫がなされているので、サッと読める良書だと思います。
すでに探究人だよという方、これから探究人にという方、
探Q舎に興味あり、という方におすすめです。



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■知識を事実と捉えてしまっている人々が多い。
覚えた事実の量を評価するようなテスト文化の影響は否定できないとのこと。

知識は常に変化する。生きた知識のシステム。
直観と批判的思考による熟慮との両輪として働かせていくことが重要。

■探究人を育てる
・知識は自分で発見するもの。
使うことで身体の一部にするもの。
様々な現象に対して、なぜ?と問い、自分から答えを求めていく姿勢。
これは、幼児期から育てられる。
これは、知識は教えてもらうものではなく、自分で発見するもの、という認識につながるから。
子どもは生まれながらに、自分で知識を発見するようにできている。

・親も探究人であること。
子どもが探究人であるためには、親も探究人となることが欠かせない。
小さい子どもほど親の価値観に敏感であるから、親の影響力は大きい。


■発達心理学でZPD (Zone of Proximal Development)という概念
レフ・ヴィゴッキー (ロシアの心理学者)

誤ったスキーマの修正をしつつ、いまよりも少し発達のレベルの高いところに登って行く。
子どもが自分のスキーマがおかしいことに気づく状況を設定する。
自分のスキーマが誤っていることに気づき、自分で修正することができたら、
その喜びと感動は、テストで良い点を取ってお小遣いをもらう比ではないはずだ。

この経験が学びの意欲へつながる。
子どもが自分で発見し、自分で進化できるような状況を設定することが親や教師に求められる。

■主体的な学びの本来の姿
それは、知識の構築、創造である。
生きた知識の学びは、母国語習得のときにだれもがおこなっている。


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「やればできる!」の研究:キャロル・ドウェック教授 [読書]

マインドセット研究のパイオニアとして知られるスタンフォード大学心理学教授
キャロル・S・ドゥエック博士をご紹介します。


●TEDトークがありますので、ご興味ある方は、ご覧下さい。
10分間程度です。
キャロル・ドウェック: 必ずできる! ― 未来を信じる「脳の力」 ―TED 日本語字幕付き動画
http://digitalcast.jp/v/21991/

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●著書 「やればできる!」の研究  キャロル・S・デュエック 草思社

こちこちマインドセットからしなやかマインドセットへの転換のススメです。

能力や才能の問題ではなく、学習曲線を描く成長、発達の途上段階に自分がいるのだという事実をしっかりとイメージできるようにサポートすることが、教師にも保護者さんにとっても大切なことですね。


■10歳の子どもたちにパズルへの挑戦姿勢の観察。

かなりやさしいパズルを解いたあと、かなり難しいパズルの課題を出すと、
子どもたちの心理状態はどのようになるか調べた。
しなやかマインドセット (成長型マインドセット)の子どもたちの発言。
I love challenge!
なかなか解けない問題ってぼく大好き!
このパズルをやると頭がよくなるよ、きっと。

成功、失敗の2グループ以外に、つまづきそのものを楽しむ人種がいるという事実。


■p72.しなやかマインドセット (成長型マインドセット)にするには・・・
教育の効果は大変大きい。

例えば
「能力は伸ばすことができます。この問題にチャレンジすれば頭がよくなります」と教える。
しなやかマインドセットの偉力を伝える科学記事を読ませたりする。

その人は、マインドセットがしなやかになって、少なくともしばらくの間は、
しなやかマインドセットの人と同じ行動をとるようになる。

■p94. 映画落ちこぼれの天使たち〜しなやかマインドセット教師の実話。
ロスの最低レベルの高校に赴任してきた高校教師ハイメ・エスカランテは、
ためらうことなしに大学レベルの微積分法を教えはじめた。
数学レベルを全米トップまで引き上げた。


■P172.こどもがすばやく完璧に数学の問題を解いたときはどのように対応する?
「あら、簡単すぎたようね。時間をむだにさせちゃったわ。
今度はもっと実になるものをやりましょう」


■P179.父と息子の会話例
14歳息子: あーあ、ぼくってほんとにドジなんだ。
父:釘をばらまいたからって、そんなことを言うもんじゃない。
息子:じゃあ、何て言うの?
父:釘をばらまいちゃった。拾って集めよう。そう言えばいい。


■P198、しなやかマインドセットのすぐれた教師のやり方
・知能や才能は伸ばせると信じており、学ぶプロセスを大切にする。
・すべての生徒に対して高い基準を設けると同時に温かい雰囲気で包み込み、よりそう。
・いかにして高い努力目標に到達できるかをきちんと生徒に伝える。
・教師は何を教えているのか〜
勉強を好きになること。
自分の力で学び、自分の力で考えられるようになること。
基本をおろそかにしないこと。
・教師自身が学ぶことが好き。


■P228.マインドセットのワークショップの効果は絶大である
「脳は、筋肉と同じく、使えば使うほど性能がアップするのです。
新しい事を学ぶと成長して、頭が良くなっていくことが科学的に証明されています。」
そして、学習や経験によって神経回路網に新たな結合が生まれ、
脳が成長して行くようすを話してきかせる。

「あなたは自分の脳の世話係なのよ。正しい使い方をすれば、脳の成長を助けてやる事ができるわ。」
自分の脳は自分で創っていくものだという気持ちを植え付ける。


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加古里子 (かこさとし) 先生〜偉大なる表現者、創造者,研究者、探究者 [読書]

以前にも加古里子先生の素晴らしい絵本「人間」をご紹介しました。

有名で人気の絵本作家なので、ご存知の方の方が多いかと思いますが、
念のためもう一度ご紹介します。


加古里子先生の公式HP
http://kakosatoshi.jp/profile/

絵本作家、児童文学者、工学博士、技術士(化学)です。
創造性、表現力が半端なく驚異的です。
素晴らしい作品がたくさんたくさんあり、偉大さを感じずにはおれません。
質も量もとことん追求され、若い頃からず〜っと走り続けて今もお元気で大活躍中。


先生は、きっと探究者の中の探究者、表現者の中の表現者だと思います。
研究者でいうと、超一流雑誌に立て続けに毎年毎年論文発表するようなことなので、
正直申し上げて、言葉がでないくらいスゴいんです。
なかなかそのような人はいないように思います。


絵本を読んでいると、絵本の中に、大きな大きなスケールを感じさせるこの世界を表現されながらも、
一方では、どこまでもどこまでも精巧に描かれているので、驚愕します。
言葉の一語一語の中にも、また、絵の細部のもっと細部の米粒くらいのほんの一部の中にさえも、
とても密度の濃いものがたくさん詰め込まれていることが伝わってきます。
絵本の端っこにいる小さな小さな部分でさえ、味わいたくなります。
一人の人間の絵の、一人一人の表情や手の指の感じまで。

人間、自然、この世界の面白さ、不思議さ、素晴らしさが作品から伝わってきます。
そして、それだけではなく、もっと奥深いところでの伝えたいこと、
というものが底なし沼のようにそこに詰め込まれていることに気づきます。
先生自身の人生観、子どもたちへの熱い想いが溢れるくらい詰まっているのでしょう。



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加古先生の人生を、ほんの少しだけ覗かせていただきましょう。



以下、HP (http://kakosatoshi.jp/blog/cat_blog/ご挨拶/) より引用させて頂きます。
「幼少期を豊かな自然の中で小魚やトンボを追いかけて育ちました。かこはこの頃の遊びの体験がかけがえのない貴重なものだった、と述懐しています。」

「小学校に上がると文章を書いたり絵を描くことが好きになり、東京の高校に進学すると国語の先生が俳人、中村草田男だったこともあり、俳句や詩にも興味をもつようになりました。」

「東京大学工学部へ進学しますが、時代は戦争一色となり、授業どころではない状況となります。
終戦をむかえた19歳のかこさとしは、食べるものもない焼け野原で物質的な貧窮のみならず、
戦前からの価値観の大転換に大きな戸惑いを覚えたといいます。
これからどうやって生きてゆけばよいのか、何を信じてゆけばよいのか、大いに悩んだかこは、答えを求めて大学でも工学部以外のいろいろな学部の授業に潜り込んでは授業を受け、その答えを模索する毎日を送っていたといいます。」



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運命の出会いのひとつでしょうか。

6歳のとき、小学校の担任の先生から、"心に残る教育"をうけられたそうです。
心に残る教育、きっと大きな励ましのようなものではないかと想像します。
お目にかかって、インタビューしてみたいですね。


小学校の先生って、子どもたちの人生へ強い影響を与えるようですね。
多くの偉人たちの探究をしていると、必ずといっていいほど、
"忘れられない心に残る小学校の担任の先生がいる、という話しが出てくるんですよ。
教師の子どもたちへの人生への影響力を思い知らされます。
たった一言が、こども達の人生を良くも悪くも変えてしまうこともあるのでしょうね。

一方では、幼少の頃、加古里子先生の本に出会って、
科学が好きになってそのまま科学者になった人がいるんですよ。

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なんと今年、91歳だそうです。
うまれ故郷の福井県越前市には、2013年からふるさと絵本館が開館しているそうです。
福井を訪ねることがあれば、ぜったいに訪ねたいです。

これからも、お元気で素晴らしい作品を発表していただきたいです。
探究っ子たちとともに、先生の作品から多くを学びます。
良い作品をたくさん創っていただき、ほんとうにありがとうございます。




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「世界最高の学校経営 the FIRST DAYS OF SCHOOL ―How to be an effective teacher 」 [読書]

「世界最高の学級経営 the FIRST DAYS OF SCHOOL ―How to be an effective teacher 単行本 – 2017/4/7  ハリー・ウォン (著), ローズマリー・ウォン (著), 稲垣みどり (翻訳)」

世界で400万冊以上、売れているベストセラー。
著者は、アメリカの元教師の夫妻である。
アメリカの学校の授業をよりよくすための技法を詳しく紹介している。
日本の学校でも実践できることは多いが、これは国の事情が異なる(授業中の子どもの態度など)ので違うのではないかと思う箇所も多かった。
教師に一言いいたいだけでも言葉を発してはいけないなど、
効率を究極的に重視されているあまり、息がつまらないのか少し心配なところもあった。

学校の先生向けに特化して授業をいかに生きたものにできるかは学級経営にかかっていることが
これでもか、これでもかというくらい書かれていた。
どれだけ学びを達成できるかは、一年間の学級作りにかかっており、
それは学級開きの2週間の成否にかかっているということには同意する。

実践のための具体的なガイドなので、とりわけ新任教師にとって大変参考になる先生向けの教科書だと思う。指導計画の立て方、評価書の作製法、ノートの取り方まで、グループ分け、座席の配置まで詳しい説明があった。

また、少しお疲れ気味だったり、何かを変えたいと思われている先生方にも読んでいただいて、
もう一度、パワーと、ある種特別な教師という職業の高き誇りをを取りもどしていただけたらと願う。

■子どもの学びの達成を実現する、その唯一の要素は教師である。
教育改革でもなく、カリキュラム変更でもなく、教師である。
変えることができるのは唯一教師のみであるということ。

■教育において、最重要の資源は、"教師"である。
教育の向上、学びの達成においてコスパが最高なのは、教員養成にこそ資金を投資することである。
(ジョングッドランドによるUCLAの研究、40年間にわたる教育アイデアの考察)

この2点を知ってもらうために、
文科省、校長先生、教育関係の地方公務員の皆さんにもぜひ読んでもらいたい。


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◎“成果を上げる教師"の特徴”
1 子どもの成功に対して「前向きな期待を持つ」
2「学級経営が素晴らしい」
3「授業を極める」の具体的手法を知っている


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◎教師の指導の4段階
1. 夢想する
(新任教師、楽しく学べばそれでいい、授業の目標が曖昧)
2. やり過ごす
(やらせることを探す、学習成果ではなく、子どもの課題やカリキュラムにとらわれる、労働者的)
3. 熟達する
(子どもに大いに期待していることを伝える、
4. 子どもを変える
(人生を変える、卒業して何年も経ったとき突然教え子が会いに来てくれ教え子からお礼を言われる、本当の意味での"師")
5.4.の段階を経て、再び夢想の段階へ
(子どもの人生を変えるという理想や夢を追い求める。教師自身も学び続け変わり続ける。)


◎成果を上げる教師 (リーダー)の10の性質
1.達成のビジョンがある。
2.いいお手本となる。
3.同僚を導く対人関係のスキルをもつ。
4.共通のゴールに向かって人を動機付け、鼓舞する。
5.ゴールに集中する。
6.締め切りを決め、中間目標を達成する。
7.個人同士、グループ同士の対立を仲裁する。
8.きとんとした知識や技術が重要だと考え、トレーニングを推進する。
9.情報を共有し、若く経験の少ないチーム・メンバーのメンターとなる。
10.準備が万全で、情熱的かつ粘り強い。

◎成果を上げられない教師はみんな同じ。
◎成果を上げる教師はみんな違う (各々が独創的)。

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●グループ活動の効用
教育テストサービスの調査結果
全国的な学力調査報告書のデータ (14000名の中学2年生)
数学と科学のテスト結果の分析をすると、

授業で、教師が実践的なグループ活動を行っている子ども達の成績は、
そうでない子どもたちより数学で約70%、科学で40%上回っていた。
(Wenglingsky, Howard, 2000)

●良い指示には、学びを確かにする点において、子どもの家族のバックグラウンド、収入、人種、性別等の要因より15〜20倍もの効果がある。
(Hershberg,T., 2005)


●逆向き設計という授業計画
達成すべき結果から、計画を始める
step1) 望む結果を決定(何を知ってもらいたいか、何ができるようになってもらいたいか。)
step2) 認識できる証拠を決定 (これはテストとなる。子どもたちが目標を習得したかどうか。)
step3) 学びの体験と指示を計画(どのような活動、資料を使って子ども達の学びへの手助けができるか。)
(Wiggins, G. and J. Tighe, 2004)




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「TOK(知の理論)を解読する ~教科を超えた知識の探究」 [読書]

TOK(知の理論)を解読する ~教科を超えた知識の探究」
Wendy Heydorn (著), Susan Jesudason (著), Z会編集部 (編集) 2016.3.10


国際バカロレア (IB)のお話しは「国際バカロレアとは」というタイトルで3月18日に取り上げました。
今回は、そのIBのディプロマプログラムにおいて中核となる学習である
TOK(Theory of Knowledge:知の理論)の教科書を読んでみました。
クリティカルシンキング (批判的思考、分かりやすくするため、的確な質問をできる力というように言う人たちもいます)を体系的に培う学習として広く注目されています。

この本は、“Decoding Theory of Knowledge"の翻訳書であり、
学生向けの教科書?解説書?なのですが、
なかなかに読み応えがあり、出会って良かったと思える本です。

タイトル通り、"知とは何か" について真っ向から向き合っています。

近い大学入試改革でも求められる教科の枠組みを超えた『思考力・判断力・表現力』」伸ばす学びを
探究するために、とても参考になるガイド本であると思います。

IB教育とは直接関係なくても、"学びとは何か"を追究しています。
学校の先生方の皆さんも、
未成年のお子様を子育て中の親御さんも、
学び直したい大人のみなさんも、
パラパラっと目次を覗くだけでも、得られるものがきっとあると思います。



微力ながら教育に関わる一人の人間として、
徐々に教育の世界がより良い方向に変わりつつある世界の流れを感じることができ、
今後の可能性を多く含んでいる励みとなる本でもありました。

日本の教育の質を向上するにあたり、読んでみる価値がある内容です。
国際的な視点を持って、学びの本質を徹底的に問いなおすことが求められているのではないでしょうか。


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